2018-07-02 小説講座
神楽坂には大学の恩師がいらっしゃることもあり、一箱古本市出店、句会参加、古本散歩と社会人以降のわたしにとっては学びの地である。メトロの出口には妙に姿勢が正されると同時に、なぜか懐かしい。
日暮れのかもめブックスはカフェウインドウが全開で風が気持ちよい。オリジナルの『I do(移動)』フェアが開催中。
『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』前田司郎(幻冬舎文庫)がおいてあり、「小説でてたんだ~」と手に取ると”地獄甘えび”のシーンだった。
主人公の現代的な夫婦の価値観と似ているかもしれないが、わたしは少々人の波に流されやすく、徐々に楽しくなってきてしまう性質をもっている。チャレンジは悪くないことだが、振り返るとおのれの野望がなんだったのか忘れてしまう。
その野望を明確にしたいがため小説講座に通うことにした。
だいたい10,000字の短編小説を月1本、当日提出し、以降講評が2回(希望者は3回)繰り返される。
さもありなん。当日の提出には間に合わず締め切り7日まで仕上げられるか、半強制的なしくみづくりとなった・・・か?
講師となるyomyom編集長・西村さんのおはなしは大変興味深い。指摘と改善への糸口への話術も的確におもえた。前回提出作品(5作)の講評。
・読者に「了解」されて物語は進んでいく
・説話と小説の違い
・登場人物のリアリティ、存在、重量
・小説は修正が効かない
・自分がうまいと思う場所は削ろう
といった具体的なコメントは、自作にも置き換えられるし、今年度の芥川賞、直木賞候補も話題にしながらも参加者とのじかのやり取りなど横で聞いているだけでも、行きつ戻りつの生活には大きな刺激となるんじゃなかろうか、そうしていきたいな、と思う。
エブリスタでもコラボしていた。あとでよもー。あえて意識を向けていかないと実現できるものもできなくなってしまう焦燥感から逃れたい。平成最後の夏はこんな風に過ぎていく。